柿の葉で見つけた母親の愛情

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農業ブログ/所長のつぶやき

今年は、私が住んでいる所の柿の木では、害虫が異常に発生しています。

我が家では早い時期から落実が起こっており、今では柿の実を7つ残すまでに減ってしまいました。

この落実の原因は、実を調べてみると、おそらくカキノヘタムシガによるものだと思われます。

それにしても、私の大好物の柿をめちゃくちゃにするとは、「限度というものを知らぬ、ひどい奴らだ!

更にハバヒロアオイラガが至るところで葉を食べており、見ただけでも100匹以上いるのが分かります。

実を食べて、更に葉までぜ~んぶ食べちゃうのかい?!

さすがに頭にきたので、食べられる前にぜーんぶ葉を取り除くことを決意!

もちろん、イラガの付いている葉は、ビニール袋に入れて燃えるゴミに、それ以外は乾燥させた後、自宅の焼却炉で焼く予定です。
ハスモンヨトウの卵ハスモンヨトウの卵(拡大)

3時間後、どうにか葉の切り落とし完了!

切り落とした葉を片付けていたところ、ふと1枚の葉の裏に綿毛に包まれた直径1cmほどの大きさのドーム状のものが付いているのを見つけました。

最初は「カメムシかな?」なんて思い、捨てようとしましたが、なんか少し雰囲気が違う感じがしたものですから、

もう一度よ~く見てみると、

綿毛に包まれた蛾の卵ではありませんか?

綿毛の1部を優しく取り除くと、真珠のような白い卵が無数産みつけてあります。

この0.1mm程度の大きさで、真珠のような卵・・・おそらくハスモンヨトウの卵

葉の裏に卵を産みつけ綿毛で覆うことで、雨風を凌ぎ、朝晩の冷え込みから守る母親の優しさを感じてしまいました。

昨今悲しい事件が報道されていることを考えれば、人間よりも愛情が深いかもしれません。

良い社会でありつづけることを望みます。疲れた時には、土に触れてみると心が穏やかになるのですが・・・・。

農業科学応用研究所所長のつぶやき