完全な水循環
地球上の水循環は、左図のように地下帯水層の水が地表へと湧き出て、川を介して海へと流れ込み、太陽で熱せられた地表水は、水蒸気として大気に放出され、 また樹木の地下深く伸びた根が、地下水を吸い上げ葉より大気へと放出します。
そして、放出された水蒸気は、大気上空で結合し、水滴となり雨として地上へと降り注ぎます。
森林に覆われた地表の温度は、降雨よりも冷たいため、雨は土中へと浸透し、最終的には地下水層へと到達します。
水が土中、地表、大気の3層を循環することを「完全な水循環」と言い、この循環のおかげで、私たち生物は生きていられるのです。
しかし、昨今の森林伐採などの環境破壊により、地表温度が降雨よりも温かくなった結果、雨が地下へと浸透できなくなることで、鉄砲水のような破壊的な洪水が発生するのです。
更に地下帯水層の水が枯渇することで、樹木が水を吸い上げられない危険な状態になります。
この状態は、樹木が成長できなくなる、もしくは枯れる結果を招き、樹木が地下水と一緒に吸い上げていたミネラルや微量元素の表層土(野菜や果物を作るための土壌層)への供給も停止します。
水の性質とリスク
水は、大気中の気体と土壌(岩石圏)のミネラル・塩類を吸収することで美味しい生命力を持った水へと成熟します。
それは、長い年月をかけて大気中と岩石圏のすべてを吸収して地表へと出たすぐ後の湧水が成熟した最も美味しい水と言えます。
しかし、水はあらゆる物を吸着する性質があり、特に未成熟な水(水分子)はその吸着力が強いのです。
化学汚染、排ガス、ダイオキシン、トリハロメタン、農薬、塩素など、ここ百数年のあいだに大気汚染や土壌汚染が進んだ結果、これらの物質を吸着し 水自身の浄化作用では処理できなくなっています。
このことは、水道水に亜硝酸、トリハロメタン、環境ホルモン等の物質が含まれていることで説明できます。もう既に湧水が美味しく安全な水と言えない時代が来ているのかもしれません。
【超純水】
限りなく水分子に近い水です。不純物の付着も許されない半導体や液晶の洗浄水として利用されています。
【水道水】
塩素消毒をすることでトリハロメタンが生成されます。その他環境ホルモン、細菌、亜硝酸等も含まれていますので、できる限り浄水器を通した水道水を飲むようにしてください。
【湧 水】
現在の飲み水として一番美味しいお水です。
【地下水】
飲み水として利用可能です。しかし、岩石圏の栄養分が不足しています。場所によっては、細菌汚染や水質汚染がありますので、飲み水として適合したものだけ飲むようにしてください。 また定期検査も必要になります。
【ミネラル水】
飲み水として利用可能です。湧水の次に美味しいお水です。場所、滅菌処理等により成分の含有量と熟成度に違いが生じます。成分の含有量により軟水・硬水と行った表示がされています。
水分子とクラスター
水の分子は、1つの酸素原子と2つの水素原子が結合していることはご承知のことです。水素の半径が1.2nm、酸素の半径が1.4nm、水分子の酸素の中心から水素の中心までの距離が0.957nm、水分子の中心角が104.5度です。
水道水は、約40個の分子が1つに固まったクラスターを形成しているという方もいますが、水は常に形を変えますので、分子数で説明するのではなく波長幅で測定するのが一般的です。
最も熟成した湧水を1とした場合、それよりも波長が長い場合には、水分子の結合のみではなく化学物質などを吸着している可能性が高く、短い場合にはまだ未成熟な状態であることを意味しています。
すべての生物・植物にとって、水は組織を形成する上で大半を占める最も大切なものであり、もっとも安心安全な水、すなわち湧水に近い状態の水を摂取することが何より大切になるのです。
磁気水の活用
では、水道水をどうすれば、湧水に近い状態とすることができるのでしょうか?
市販されている水を飲み水としては使用が出来ても、私たち視点は、おいしく安心安全な野菜・果物を作り、提供することですので、野菜等の水やりに用いることは難しいものです。
それを改善してくれるのが磁石の活用となるのです。強い磁石を水道水に当てることで、物質に帯電しているイオンを解消し、水同士の結合、化学物質との結合を一時的に解消します。
実際に磁気水を飲んでみると、口当たりが優しいことを体感できるようになり、染物などの色付きもよくなることは知られています。
その他、家畜糞尿の悪臭低減、滅菌、お湯になる早さが違う、連作障害改善等の効果が報告されていますが、その効果はいずれも確証されたものではありません。
磁化水を実際に飲んでみると、若干の塩素臭さは感じますし、塩素やトリハロメタン等を無害化したとか分解したことでもありませんので、この点も注意が必要となります。
ただ人間に害となる塩素や亜硝酸は、植物にとって害となるものではありませんので、植物が吸収しやすい水クラスターを作るのが磁化水の活用の意義であり、これが最終的には水循環の正常化へと繋がるのです。
では、どうすれば地場水を作れるのでしょうか?
市販の機器が多く販売されていますが、どれも機器の価格は高く手に届くものではありません。
水道管の太さと磁力(ネオジウム磁石が最適)とのバランス、閉回路による磁力線の方向性を同一にすることでその効果を最大限に発揮させることができるのです。