ミミズの養殖・利用

earthworm

無農薬野菜,健康野菜を育てる農家ノウカス

ミミズの特徴

ダーウィンが愛したミミズ。ダーウィンは、健全な土壌には1エイカー(6064㎡、63.6m×63.6m)当たり5万匹以上のミミズが生息していると推測しましたが、その後の研究者の調査において、100万匹以上のミミズが生息しているとの結果が報告されました。

しかし、汚染濃度にも極めて強い耐性のあるミミズでも、農薬や化学肥料などが使用されている現在の畑には、数千匹程度生息していれば良いのではないかと実感しています。悲しいことなのですが、耕してもミミズに出会える機会が少なく、ミミズの糞を見かけることができない畑が多くなってきているようです。

ダーウィンの説によれば、一般的なミミズの大きさを15cm、体重15gと想定すると、1日あたりの糞の量は体重の約3分の1ですので、1日小さじ1杯程度5gのわずかな糞を排出します。しかし、1匹のミミズが1年間に排出する糞の量は約2kgとなり、仮に5万匹のミミズを生息させることが出来たならば、1年間で1㎡当たり16.5kgの肥料を提供してくれるのです。

しかもミミズは、地表10~20cmの土壌を耕してくれるばかりか、未成熟な有機物を土と一緒に食べることで、完成された肥沃な土壌に作り替えてくれる大変重要な役割を担っているのです。

ミミズの餌作り

ミミズの養殖のためのコンポ

その土地の土壌内食物連鎖網を正常にすることが、ミミズの生育には一番良い環境となります。

その土地に生えている雑草、その土地で育った野菜くずを中心に米ぬか、わら、発酵鶏糞、発酵牛糞など数十種類の有機物など、自然界ではごく普通に土壌に含まれるものをバランスよく配合しました。

これをその土地の土とミルフィール状に数段積み重ねた後、納豆菌、酵母菌、ヨーグルト菌、光合成細菌等の有益細菌とミネラル分を含んだアルカリ性水を加えて発酵を処理します。

ミミズは、有機物が豊富な土壌でも微生物により分解されたものしか食しない習性を持っていますので、ミミズの餌作りには発酵処理が重要となります。

ミミズの養殖

ミミズを使用した土壌改良剤を作るミミズコンポスト容器が市販されており、自宅にて生ゴミ、野菜くず、紙、コーヒー滓を入れることで、栄養豊富な腐葉土を簡単に作り事ができます。

ミミズの繁殖力はすごく、スペース、栄養分などで大きく左右されますが、1年間で30倍~1000倍に増えますので、コンポスト容器内を調べると、ミミズの卵や赤ちゃんに出会えるかもしれません。

一般的にコンポストで用いられているものはシマミミズが適しており、土壌では地表より10-30cm位までがシマミミズ、20-50cmがフトミミズの生息域と言われています。

私どもは、フトミミズを中心に自然の土壌食物連鎖網のバランス改善を重要視しているため、完全発酵済みのミミズ餌とその土地の土壌を混ぜ合わせたものをその土地にミミズ飼育箱を設置します。

ミミズ飼育箱には自然にその土地のミミズが集まってくるようになり、最終的にはミミズ、ハサミ虫、ダンゴ虫、蟻等の多数の土壌生物の快適な住処となり、ミミズ飼育箱内には、本来その土地にあったバランスのよい食物連鎖網が再生されるようになるのです。

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