有機肥料の開発

organic fertilizer

無農薬野菜,健康野菜を育てる農家ノウカス

有機肥料と化学肥料の役割

有機肥料と化学肥料の特徴

有機肥料とは、「単に植物の成長に必要な栄養を与えるための1つの方法であり、化学肥料よりは植物にとってなんとなく良いのでは・・・」と感じている人が多いと思います。

もちろん、それも答えの1つとしては正解です。

化学肥料の特徴は、必要な栄養素を直ぐに野菜や果物に提供できる即効性がある反面、養分の土留まりが悪く短い期間で溶脱してしまいます。

つまり、化学肥料は水溶性であり、しかも施肥直後は急激な酸性をもたらすために化学肥料に触れた、もしくは近くにある種子は発芽が抑制され、幼苗は枯れるリスクが高くなります。そのため、化学肥料を使う場合には、決められた施肥方法を守った上での使用が求められます。

一方、有機肥料は未成熟な状態であれば、病気の発生や害虫の被害を受けやすくなります。しかし、自然界では有機物しかなく、微生物が有機物を分解し、分解された物質を土中生物や植物が利用するといった食物連鎖網が成り立っています。

有機肥料の特徴としては、植物の生長に伴って養分の供給が増える反面、養分バランスが一定に保てないというリスクが高くなります。これは、植物の生長に伴って気温が上がると、土中の微生物の活動も活発になることで、有機物の分解が進みますが、有機物や微生物の種類、量、土壌内の水分と空気により、微生物の分解速度が影響されるためです。

これらのリスクを軽減するためには、有機肥料の特長である保肥性、保水性、気相割合の保持と養分供給の即効性と一定の養分を安定供給できる化学肥料の特長を理解し、相互利用することが合理的な方法ではないかと考えます。

今の野菜や果物に欠けているもの

有機物から有機酸の生成の仕組みなど、現在の科学でも未だ解明はされていないことが沢山あります。しかし、科学的解明の有無に関係なく、有機農業と慣行栽培では、野菜や果物の味や保存期間に違いを実感している方は多いということです。このことは、収穫後の保存状態や咀嚼性などの研究をしている文献からも見ることができます。

しかし、私たちは、味や咀嚼性の違いよりも現在の野菜や果物の栄養価が十数年前の野菜や果物の栄養価より半減している事実を問題視しています。

毎日の食事の時に「いただきます」と言うのは、食べ物に感謝をするのと同時にその食べ物の栄養を頂戴しますということです。しかし、同じ量の野菜や果物を食べても栄養が半減しているということは、どういうことを意味し、どういった結果を招くことになるのでしょうか?

私たちは、頂戴しますの源である「栄養」を野菜や果物に取り戻すことだがもっとも重要であり、最初に取り組むべき課題だと考えています。

有機肥料の開発

食の変化に伴って、以前は見られなかった病気が多く発病しています。これらの病気の原因がすべて食に起因しているとは言えませんが、食の何らかの影響により発病した病気が多いとは言えるのではないでしょうか。

昨今、化学物質と癌の問題、植物のセシウム含有の問題などが報道されていますが、すべては、これらの物質が食物連鎖の中に組み込まれた結果として起こっています。例えば、カリウムは、植物が光合成をする際に必要となりますが、土中の空気の割合が高くなるとカリウムの吸収量は高くなります。そして、セシウムが土壌に存在するようになると、植物は根の栄養の吸収の仕組みと化学結合の強さの影響で、カリウムよりもセシウムを吸収しやすくなります。この反応により食物連鎖の中に組み込まれていきます。

食物連鎖に負の影響を与える要因となるものを植物に影響与えないような環境を整え、十数年前の栄養価を取り戻すことができる肥料が今後求められてくると考えており、難しい課題ではありますが、土壌環境、土壌成分、食物連鎖、pH値、植物の仕組みの5つの視点を通して、この課題をクリアできる有機肥料の開発を行っています。

現在は、保水性・保肥性を改善する土壌改良剤Sl-1とナトリウムポンプ活用による表土塩害軽減する土壌改良剤Sl-2のプロトタイプの開発と実証実験を行っています。

土壌改良剤Sl-1の実証実験の詳細 >>>

無農薬、無化学肥料栽培でじっくり育てる無農薬野菜,健康野菜を作る農家ノウカス
TO TOP