種子の最適な深さを調べよう
種子の最適な深さを調べてみよう。植物の種が発芽するためには、水分、土壌状態、温度等様々な条件があります。そして、発芽後の成長にもいくつかの条件があります。
種子には、発芽する栄養素と最低限の成長を促す栄養分が含まれています。土中に深く埋めすぎてしまうと、植物自身が栄養素を作るまでの環境を構築する前にその栄養素を使い果たしてしまいます。
浅すぎても、地表の熱等を種子が受けやすく、種子を取り囲む温度、水分不足などの阻害要因が生じます。種子の成長の限度を知ることで、植物の適切な植え付けの深さをしることができるのです。
では、カイワレ大根、ダイズ、キュウリの3種類の種子を使って、それぞれの種子が持っている成長の限界を観察してみることにしましょう。
【材料】ペットボトル、種、アルミホイル、土
【準備と観察】
①図のように、ペットボトルの上部に切り、下部には水抜き用の穴をあけます。
②地表より15cm 10cm 5cm 1.5cm下にそれぞれの種を2~3粒づつ植えます。
③光の影響を受けない様にアルミホイルを巻きます。
④発芽後の根、葉の長さを測定します。
【結 果】
日数 | カイワレ大根 | キュウリ | ダイズ |
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3日目 | |||
1.5cm下(茎6cm,根10cm) 5cm下(茎8cm、根8cm) 10cm下(茎7cm、根7cm) 15cm下(茎6cm、根6cm) |
1.5cm下(茎6cm,根10cm) 5cm下(茎10cm,根12cm) 10cm下(茎8cm,根6cm) 15cm 下(茎9cm,根9cm) |
結果なし | |
10日目 | |||
茎の伸びは12cm程度あるが、左右に曲がって伸びてきているため、どうにか土俵に出れた物の葉が青くなっている | 茎が13cm程度伸びているが、やはり左右に曲がって伸びているので、高さは10cmにとどまっている | 結果なし |
[ちょっと一言]
種子によって多少の違いはあるものの、種子の栄養では14cm前後が限度のようです。深く埋めると左右に蛇行しながら伸びていくので、直線で10cm以内で発芽後5日程度で二葉に光が当たる深さまでにするのが最適な深さのようです。
ちなみにニンニクは、本に書かれているよりも少し深め深さ(5~6cm位)に植えると球が大きく育ちます。